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シナリオ案「ほんとうに怖い学校の怪談」



【1、はじめに】

想定探索者人数:4人程度
探索時間:4時間程度を目標とする
 シナリオの舞台は現代日本、岐阜県山中の元分校を想定


【2、シナリオの概略

 岐阜県にある町には2年前の連続行方不明事件によって所有者不在となった校舎があった。
所有者の失踪と生徒数の減少により分校は隣町と統合され廃校舎となったのだが、それからというもの心霊スポットとして一部で有名になっている。
探索者達もネットでこの心霊スポットを知り、オフ会と称してこの心霊スポットを訪れることとなるが、これが犯人の罠であった。
廃校舎に閉じ込められる探索者達。無事に脱出することができるのか、事件の真相を知ることができるのだろうか。


【3、シナリオの背景】

事件の犯人の名前は山岸和調。彼はとある分校の建物を所有する地主であった。
元々身体が弱かった彼は3年前、ちょっとしたことから魔術書を手に入れることとなる。
書の内容は不老不死と完全なる肉体の創造。
5年の歳月と30人分の魂をある邪神に捧げ、自らの肉体を人を超越した存在に引き上げるというものであった。
あるとき山岸は効率よく贄を手に入れる方法を思いつく。
「わざわざ捕まえに行かずとも、生贄を祭壇におびき寄せれば良いではないか。」
ここは学校。7不思議を媒介にして魔術を使えば、儀式の完成も早まるはず。
それに中途半端な情報を握らせて逃せば、生存者は勝手に噂をばらまく撒き餌となってくれることだろう。

●事件の犯人
山岸和調(やまぎし なつき) 45歳
廃校舎の所有者であり放送室の怪。公式には行方不明者。
3年前から続く、連続殺人および交通死亡事故の犯人でもある。
今回、ツイッターでオフ会と称し探索者達を廃校舎に招きいれる。

●山岸の足跡
3年前 ・魔術書を手に入れ儀式を開始(G県で連続失踪殺人事件発生)
    ・7不思議を儀式に組み込むこと計画。5人目の犠牲者を校舎壁の中に隠匿(7不思議成立)

2年前 ・山岸失踪
    ・所有者行方不明と生徒数の減少からとなり町の学校と統合(廃校)
    ・廃校が心霊スポットに

1年前 ・G県山道での交通死亡事故多発

3ヶ月前・探索者たちのいる心霊クラスタに参加
2週間前・iku-tanを名乗り、廃校舎でのオフ会を告知


【4、シナリオの導入】

 ツイッターの心霊クラスタでオフ会が計画された。
内容は2週間後に心霊スポットで知られるG県山中の町の廃校舎を探索しようというもの。
参加者は探索者の他に4人程度であり、車に乗って向かうことになっている。
君たちもN駅に一度集合して車で向かう手はずである。

☆出発までに各人1回ずつ情報収集や買い物などの行動を取ることができる。
情報収集で得られる情報
 ・7不思議のうち最大4つまでの情報(生きる人体模型、図書館の透明司書、北校舎の合わせ鏡、下駄箱の壁の中)
 ・廃校舎の情報(所有者の名前、見取り図)
 ・2年前から山中での交通事故死が相次いでいること
 ・他の参加者の軽い情報(武道経験者(全国レベル)が1名、全員男)
※他の参加者の武道経験は安易に怪異と戦うなという警告のため(後に死亡)


【5、廃校舎前】

 途中渋滞に巻き込まれ、探索者たちは集合時刻から30分程度遅れて廃校舎に到着した。
主催者からは先に学校に入っているとの連絡を受けているため、探索者は車を停めて校舎に侵入するだろう。
 北校舎の玄関に入った探索者たちは急に意識を失ってしまう。(強制)
●目星:・校舎の2階に懐中電灯らしき光が見える。
    ・先行組の車がある。


【6、家庭科室】☆南校舎1階(鏡の中)

 探索者たちは家庭科室で目を覚ます。(見取り図があると南校舎ということがわかる)
ガスコンロの付いた5,6人用テーブルが4つ並んでいる。
コンロの一つには大きめの鍋が乗っている。

●見つかるもの
・鍋の中:血の中に心臓(脈動中)と眼球が入っている(SAN:1/1d6)
・引き出しの鍵開けに成功すれば包丁(大型ナイフ相当)
・麺棒(棍棒相当)

●提示したい情報
・窓ガラスに映るものは闇。窓の外には何もないし、窓ガラスに探索者達も映らない
・窓は開かない。壁なども壊れないどころか、何かしらの障壁で傷すら付かない
・何故か電気は来ている(蛍光灯は薄暗いながらも付く)
・目星成功で手鏡が見つかるが、なにも映らない

※ここは7不思議の一つ、「北校舎の合わせ鏡」の中の世界。外から持ち込んだもの以外は壊れない。扉も窓も開かないため、通常の手段では脱出不可能。
脱出方法は南校舎2階の姿見と「姿の映る鏡」で合わせ鏡を作ること。(後述)


【7、理科室】

 外からだと暗幕が降りていて中が見えない。聞き耳に成功すると何かが這いずる音がする。(SANチェックなし)
鍵は閉まっていないので、鍵開け無しで扉を開けられる。
最初は蛍光灯が消えているので暗闇だが、床にうずくまって何かを探している人影があることがわかる。

●見つかるもの
・生きる人体模型:目星成功か部屋の明かりをつけた時点でSANチェック(1/1d3)
  PCが攻撃を加えたり、気づかれたら戦闘発生(隠れるor敏捷の2倍?)
※明かりの下の目星成功で眼球と心臓がないことがわかる(家庭科室の鍋で戦闘回避)
・各薬品類(硫酸等)
・理科準備室への扉
・理科準備室の鍵(教卓内目星)

○生きる人体模型(ゾンビ相当)/7不思議の1つ(SAN:1/1d8)
<能力値>
STR:15 DEX:7
CON:15 POW:1
SIZ:13 耐久値:14

※家庭科室の心臓と眼球を与えれば、壁際に立っているだけになる(無害化)


【8、理科準備室】

理科室の備品が収められている。特になにもいない。

●見つかるもの
・姿見(目星必要なし)
 ※この鏡には探索者の姿がしっかりと映る。足がついていて移動可能
・カエル解剖用メス等、違和感がなく探索者が望むもの


【9、南校舎2階廊下】☆南校舎2階(鏡の中)

 北校舎への廊下が何故か存在せず壁になっている。(見取り図があればわかる。無くてもアイデア、目星で部屋の配置から判断できる)
本来廊下がある場所の反対側の壁には姿見がかけてある。

☆南校舎の姿見
以下の条件で脱出可能
・「姿が映る鏡」をもう一枚用意して合わせ鏡にする(この時姿見をのぞき込むと北校舎への廊下が見える)
・その状態で姿見の中に飛び込む(仮に鏡を壊した場合、体格をペナルティに幸運振っていいかも)
※「北校舎の合わせ鏡」の情報があればアイデアを振って、合わせ鏡に写る影は閉じ込められた人間ではないかとのヒント


【10、3−1、3−2、2−1教室】

・特に情報なし


【11、2−2教室】

ここまでに合わせ鏡の情報を得ていなければ、以下のアイテムを机の引き出しより得る。
・メモ(北校舎の合わせ鏡、理科室の人体模型)
・プラスチック製の手鏡(姿が映る)


→以上で鏡の世界からは脱出できる(現実世界南校舎2階へ)
※この時点で壁も壊せるし窓も開くため、逃げ帰ることは可能(シナリオクリア)。
犯人は探索者達以外の4人を殺害しているため、探索者たちは逃して良いと思っている。


【12、現実の南校舎】

・鏡の世界と異なり、電気がつかないことがわかる
・廊下には埃が積もり、靴跡があちらこちらに残っている
・理科準備室以外特になにもなし
・1階出入り口には鍵がかかっているが、鍵開けで脱出可能

●見つかるもの
潰れた男の死体(理科準備室)→SANチェック(1/1d3)


【13、図書室】

背の高い本棚が並び、死角が多い。聞き耳に成功すると透明の何かがいることがわかる。

●見つかるもの
・血痕のついた児童書(学校の怪談) →☆1
・魔術書 →☆2
・図書館の透明司書

☆1:6つのページに血の指紋が付いている(「下駄箱の壁の中」以外の怪談)
※ちなみに指紋は犯人のもので血は行方不明の犠牲者のもの。警察に持っていけばグッドエンド条件達成
☆2:50人の生贄を捧げて邪神に近づく方法
   魔術を迷信に見立てることで増幅する方法
 →軽く表面だけ読んでアイデアを振ると、7不思議を崩せば魔術に狂いが出そうなことがわかる

○図書館の透明司書(星の精)/7不思議の1つ(1/1d10)
<能力値>
STR:26 DEX:9 INT:10
CON:13 POW:16
SIZ:25 耐久力:20


【14、音楽室、美術室、1−1教室】

・特になにもなし


【15、1−2教室】

 潰された死体とメモが落ちている。机の上にはこっくりさんの紙と10円玉。

●得られる情報
・メモ:7不思議の情報(適当な4つと「下駄箱の壁」)
 →ここでアイデアを振る。成功したら「下駄箱の壁」だけ“超自然的な現象”ではないことがわかる。
・死体の持っていた木刀(折れているが使い込まれており、この死体が武道経験者のものだとわかる)
・こっくりさん:みんなが知っているこっくりさんの儀式をすれば答えてくれる
 →こっくりさんは帰りたいけど廃校舎に縛られて帰れない。PCには協力的なので聞かれたことにはだいたい答える。犯人の倒し方など複雑なことは無理


【16、北校舎階段】

 実はここが魔の13階段。降りるときに4人なら「合計52の足音がする」
→PLが気づけば、聞き耳もしくは目星で判定。見た目は12段(SAN0/1d2)
意味なし。


【17、職員室】

 虫の息の男がいる。下半身は潰れており、もう長くない。
今回の参加者。幾つか情報を与えてから死亡。

●得られる情報
・カエルのような怪物にみんな殺された
・きっと「放送室の怪物」だ。人じゃ勝てるわけがない
・リュックの中の情報は持って行ってくれ(7不思議全部の情報と考察)
 →「下駄箱の壁」だけが浮いていること
・「君たちも4人しかいないということは1人死んだのか。早く逃げろ」と言い残して死亡。


【18、放送室】

 扉は厚く、外からは中を伺え知れない。おそらくは中からも同様であろう。
まさか踏み込むとは思わないが、探索者が足を踏み入れた場合は・・・

●中に潜むもの
犯人(山岸)=ムーンビースト

○放送室の怪物(ムーンビースト)/犯人/7不思議の1つ(0/1d8)
<能力値>
STR:18 DEX:10 INT:19
CON:13 POW:11
SIZ:21 耐久力:17
※もし戦って勝てたのなら強制グッドエンド


【19、下駄箱(出口)】

 下駄箱の扉から外が見える。おめでとう、探索者たちはついに出口に到着した。
このまま帰ってもいいし、更に探索を続けても良い。
目星に成功すれば、壁の一部がわずかに盛り上がっていることに気づく。上には道路を走らないなどの注意書きが貼ってあるが、剥がすと亀裂が入っているのがわかる。
壁は脆く、先の尖ったものを亀裂に差し込んで壊すと中から白骨化した死体を発見できる。

 アイデアに成功すると、これが7不思議「下駄箱の壁」だったものだと気づく。現実として死体がある以上、これは常識的に説明がついてしまう。

 死体が発見された時点で魔術の一部が崩壊。犯人の身体の怪物化が解けて慌てた犯人が探索者を殺すべく姿を現す。
すでに怪物化が解けているため、外観は普通の人間であり能力も弱体化している。

○放送室の怪物(にわか魔術師)/犯人/7不思議の1つだったもの(0/0)
<能力値>(コービット相当)
STR:18 DEX:7 INT:16
CON:22 POW:18 APP:1
EDU:16 SIZ:11 SAN:0
耐久力:17
※もし戦って勝てたのなら強制グッドエンド


【エンディング】

脱出後、探索者に1つだけどういう行動をとるか確認
内容によりエンディング分岐

<グッドエンド>
以下のいずれかのアイテムを持って警察に相談
・血のついた児童書
・犠牲者の写真

→廃校舎に警察の捜査が入り死体が発見される。廃校舎は取り壊され、山中での交通事故者も激減した。
児童書を持っていった場合、犯人の山岸は全国指名手配され、逮捕される。


<ノーマルエンド>
ネットに拡散する、アイテム無しに警察へ行く、すべて忘れる等

→非現実的ながらもリアルさのある証言から、今まで以上に廃校舎の噂が広まるようになる。そして怖いもの見たさにそこを訪れる犠牲者もまた増えるのであった。(犯人の目論見通り)



《7不思議の内容》
1.理科室の生きる人体模型
   理科室にある人体模型ってさ。あれ生きてて私達を見つめてるらしいよ

2.魔の13階段
   北校舎の階段ってさ、登るときは12段しかないのに、降りるときは増えてるんだって

3.放送室の怪
   つかわない放送室って真っ暗だけどさ、あの中にはなにか住んでいるんだって。

4.図書室の透明司書
   放課後になっても図書室に残ってたらさ、司書さんが怒ってミイラにされちゃうんだよ

5.下駄箱の壁の中
   下駄箱の壁の中にはさ、誰かの死体が埋まってるらしいよ

6.北校舎の合わせ鏡
   北校舎の鏡を覗くとさ、反対側の鏡の中に人影が見えるんだって

7.教室のこっくりさん
   どこかの教室で儀式するとさ、こっくりさんが来て聞きたいことに答えてくれるってさ



《廃校舎見取り図》

MAP1:南校舎(鏡の中)


MAP2:2階(現実世界)


MAP3:1階(現実世界)